カテーテル治療とは
カテーテルを用いた治療とは?
足の付け根や膝の裏などの血管から「カテーテル」と呼ばれる細い管を挿入し、血管を詰まらせている血栓を直接吸い出したり、狭くなった血管を内側から広げたりする治療法です。
通常は、お薬や圧迫療法(弾性ストッキング)での治療から始めますが、それだけでは十分な改善が見られず、強い痛みや皮膚の潰瘍が続く場合があります。そのような場合に、血流を直接改善させるのがこの治療です。
カテーテル治療は、メスで切る外科手術に比べて体への負担が非常に少なく、短期間の入院で治療を受けられるのが大きな特徴です。
足の深部静脈に対するカテーテル治療の種類
患者さんの血管の状態や症状に合わせて、以下の手法を単独、あるいはいくつか組み合わせて最適な治療が行われます。
血栓除去・吸引療法
【目的:物理的に血の塊を取り除く】
専用の医療機器を使い、血栓を細かく砕いて体外に掻き出したり、掃除機のように吸い取ったりします。血管内の詰まりを物理的に、素早く取り除くことができます。
バルーンによる血管拡張術
【目的:狭くなった血管を広げる】
カテーテルの先端についた小さな風船(バルーン)を、血管が狭くなっている場所で膨らませます。内側から圧力をかけることで、狭まった血液の通り道をしっかりと確保します。
ステント留置術
【目的:広げた血管を維持する】
バルーンで広げた血管が、再びしぼんだり塞がったりしないよう、「ステント」と呼ばれる金属製の網目状の筒を設置します。
トンネルのように血管を内側から支えることで、長期間にわたってスムーズな血流を安定させることが期待できます。圧迫されて狭くなった部位を直接広げる治療法です。
ステント留置術について

血管の中に「ステント」と呼ばれる金属製の網目状の筒を留置し、周囲から圧迫されて狭くなった部位を直接広げる治療法です。
お薬による治療や足の圧迫療法を続けても、日常生活に支障が出るような強い痛みがあったり、皮膚の潰瘍(かいよう)などが改善しなかったりする場合に検討されます。
手術について
通常、局所麻酔で行われ、手術時間は一般的に1〜2時間程度です。
※手術時間は、血管の状態や、血栓の量や詰まっている血管の範囲、血栓吸引・バルーン拡張術との組み合わせによって異なります。
適切な施設での受診が大切です
静脈ステント治療は、日本静脈学会などが定める「適正使用指針」に基づき、しっかりとした設備や経験などの基準を満たした施設・医師によって行われることが推奨されています。
「適正使用指針」に基づく治療可能施設は、日本静脈学会のウェブサイトに記載されています。
「足の痛みがなかなか取れない」「むくみがひどくてつらい」そんなお悩みがある場合は、「もう治らない」とあきらめる前に、まずはかかりつけの医師にご相談ください。専門的な治療が必要な場合は、適切な医療機関への紹介を受けることができます。
医師に相談してみましょう
「日常生活がつらい」と感じる足の症状が続く場合は、我慢せずに医師に相談してみてください。

監修:
太田記念病院 循環器内科 安齋 均先生
大阪けいさつ病院 循環器内科 藤原 昌彦先生
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